
PGT-A(着床前染色体異数性検査)は、体外受精で得られた胚の染色体数を移植前に検査する技術です。日本では2019年から特別臨床研究が開始され、現在は学会認定を受けたクリニックのみで実施が可能です。この記事では、PGT-Aを実施しているクリニックの選び方と費用・条件を解説します。(情報取得日:2026-05-02)
この記事のポイント
- PGT-Aは日本産科婦人科学会・日本医学会の審査を通過した施設のみで実施可能(2026年時点)
- 費用は1個の胚あたり5〜10万円程度が目安。保険適用外(自費)の検査
- 適応条件(直近の流産歴・年齢など)を満たす必要があり、誰でも受けられる検査ではない
PGT-Aとは:基本情報
PGT-A(Preimplantation Genetic Testing for Aneuploidy)は、体外受精で作成した胚(受精卵)の染色体数を調べ、数的異常(異数性)がない胚を選択して移植する技術です。染色体の数的異常は流産の主な原因の一つであり、PGT-Aにより流産リスクを下げることが期待されています。
項目 | 内容 |
|---|---|
正式名称 | 着床前染色体異数性検査(PGT-A) |
実施可能施設 | 日本産科婦人科学会・日本医学会の審査を通過した認定施設のみ |
検査の対象 | 体外受精(IVF/ICSI)で得られた胚盤胞 |
費用の目安 | 胚1個あたり5〜10万円程度(自費診療) |
保険適用 | 2026年時点で保険適用外(全額自己負担) |
診療内容の特徴
PGT-A実施クリニックは、通常の体外受精施設と比べて以下の点で高度な体制を持っています。
- 胚培養技術の水準が高い:胚盤胞(5〜6日目胚)まで培養する高い技術力が必要
- 遺伝カウンセリング体制:PGT-A実施前後に遺伝専門職(認定遺伝カウンセラー等)による説明が義務づけられている
- 倫理審査体制:施設内倫理委員会での審査・承認が必要
- 外部検査機関との連携:胚の遺伝子解析は外部の専門機関に委託するケースが多い
日本産科婦人科学会の公式ウェブサイトで、承認を受けた実施施設の一覧が公表されています。最新の情報は同学会のサイトをご確認ください。
口コミ・評判の傾向
PGT-Aを実施したカップルの口コミには、以下のような内容が多く見られます。ただし、口コミはあくまでも個人の体験であり、医学的な効果の根拠にはなりません。
- 「何度も流産を繰り返したが、PGT-A後の移植で初めて妊娠継続できた」という報告
- 「遺伝カウンセリングの説明が丁寧で、納得して検査に臨めた」という肯定的な評価
- 「胚の染色体正常率が思ったより低く、移植できる胚が少なかった」という驚きの声
- 「費用が高額で、経済的な負担が大きかった」という意見
PGT-Aの実施を検討する際は、複数のクリニックで相談・比較し、自分の状況に合った判断をすることが重要です。
費用の目安
PGT-Aの費用は施設や検査方法によって異なりますが、目安として以下の金額が参考になります。なお、PGT-Aは2026年時点で保険適用外のため全額自己負担です。
費用の種類 | 目安 |
|---|---|
PGT-A検査費用(胚1個あたり) | 5〜10万円程度 |
遺伝カウンセリング料 | 1〜3万円程度 |
胚盤胞凍結費用(セット) | 5〜15万円程度 |
採卵・体外受精費用(別途) | 30〜60万円程度 |
採卵1回でPGT-A対象の胚盤胞が複数得られる場合は、検査数に応じて費用が増加します。事前にクリニックで詳細な見積もりを確認することを強くおすすめします。
受診時のポイント
PGT-Aを検討している場合、クリニックへの相談時に以下の点を確認しておくと判断材料が増えます。
- 適応条件の確認:繰り返し流産(2回以上)・染色体構造異常の保因者・反復着床不全など、学会が定める適応基準を満たしているか
- 胚盤胞到達率と正常胚率のデータ:年齢・AМH値による目安を事前に把握しておく
- 遺伝カウンセリングの内容:どのような説明がどのタイミングで行われるかを確認する
- 未診断胚・モザイク胚の取り扱いポリシー:クリニックによって方針が異なるため確認が必要
アクセス情報
PGT-A実施クリニックは全国の主要都市を中心に分布しています。日本産科婦人科学会の承認施設一覧は同学会の公式サイトで公開されており、居住地の近くの施設を検索できます。遠方のクリニックへの通院が必要になる場合でも、採卵前の検査・相談はオンラインや電話で対応しているケースがあります。
- 日本産科婦人科学会(JSOG)公式サイト:PGT-A実施施設一覧を掲載
- 地方在住の方:採卵・移植の前後にまとめて受診し、通院回数を最小化する計画を立てる
- 初診相談:多くの施設でオンライン初診相談に対応している
FAQ:PGT-Aに関するよくある質問
Q1. PGT-Aはどんな人に向いていますか?
主に繰り返し流産(反復流産)を経験している方、反復着床不全(複数回移植しても妊娠しない)の方、染色体構造異常の保因者の方が適応として考えられます。年齢だけを理由に適応となるわけではなく、担当医師との相談が必要です。
Q2. PGT-Aで「正常胚」と判定されれば必ず妊娠できますか?
PGT-Aで染色体数が正常と判定された胚でも、必ず妊娠・出産できるわけではありません。着床には子宮内膜の状態・免疫因子など多くの要素が絡むため、PGT-Aは流産リスクを下げる可能性がある検査の一つとして位置づけられています。
Q3. PGT-Aに保険は使えますか?
2026年時点では保険適用外の自費検査です。保険適用に向けた議論は続いていますが、現時点では全額自己負担となります。
Q4. PGT-Aを受けるとすべての胚を検査するのですか?
凍結できた胚盤胞すべてを検査することが一般的ですが、胚の状態によっては検査に適さない場合もあります。事前にクリニックで確認しましょう。
Q5. PGT-Aを受けたクリニックの実績はどうやって調べますか?
日本産科婦人科学会が毎年公表しているART(生殖補助医療)データブックに、施設ごとの実績データが掲載されています。同学会の公式サイトから閲覧可能です。
まとめ
PGT-Aは流産を繰り返すカップルや反復着床不全に悩む方にとって、有力な選択肢の一つです。ただし、費用が高額で保険適用外であること、適応条件があること、すべての施設で受けられるわけではないことを事前に理解しておく必要があります。まずは日本産科婦人科学会の承認施設で相談し、遺伝カウンセリングを通じて自分に合うかどうかを判断することが第一歩です。
【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定のクリニックや治療を推奨するものではありません。受診・治療に関する判断は、必ず担当医師にご相談ください。記載の費用はあくまで目安であり、実際の費用はクリニックにお問い合わせください。
この記事を書いた人
EggLink編集部
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