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妊娠初期のつわりはいつからいつまで?症状・対処法を医師が解説【医師監修】

2026/4/10

妊娠初期のつわりはいつからいつまで?症状・対処法を医師が解説【医師監修】

妊娠がわかって嬉しい反面、つわり(妊娠悪阻)に苦しむ方は多いです。「いつ始まっていつ終わる?」「何を食べればいい?」など、つわりに関する疑問に産婦人科専門医が答えます。

📋 この記事の目次

  1. つわりはいつからいつまで?
  2. つわりの主な症状と種類
  3. つわりの対処法
  4. こんなときは受診を:妊娠悪阻の危険サイン
  5. つわりと赤ちゃんへの影響
  6. よくある質問(FAQ)

この記事のポイント

  • つわりは妊娠5〜6週頃から始まり、12〜16週頃に落ち着くのが一般的
  • 妊婦の約50〜80%が何らかのつわり症状を経験する
  • 水分が摂れない・体重が5%以上減少した場合は妊娠悪阻として治療が必要

つわりはいつからいつまで?

時期

状態

備考

5〜6週

発症開始

hCG上昇に伴い症状出現

8〜10週

ピーク

hCGが最高値に達する時期

12〜16週

軽快

約80%の方はこの時期に改善

16週以降

安定期

一部の方は出産まで続く場合も

つわりの主な症状と種類

吐きづわり

最も多いタイプ。吐き気・嘔吐が主な症状で、特に空腹時起床時に悪化しやすいのが特徴です(morning sicknessの語源)。

食べづわり

空腹になると吐き気が増す「食べづわり」もあります。常に何かを口にしていないと気持ち悪いタイプで、体重増加に注意が必要です。

匂いづわり

特定の匂い(炊きたてのご飯、香水、タバコなど)に過敏になり、吐き気を催すタイプです。

眠りづわり

強烈な眠気・倦怠感が続くタイプ。プロゲステロンの影響による生理的な変化です。

つわりの対処法

食事の工夫

  • 少量頻回:1日3食にこだわらず、食べられるときに食べられるものを
  • 冷たいもの:冷やした果物やゼリー、そうめんなど匂いが少ないもの
  • 酸味のあるもの:レモン水・梅干し・グレープフルーツが好まれる傾向
  • 炭酸水:胃のむかつきを軽減する効果が期待できます

生活習慣の見直し

  • 起床時にすぐ食べられるよう、枕元にクラッカーやビスケットを準備
  • 換気をよくし、苦手な匂いを避ける
  • 無理をせず、横になれるときは休む
  • ビタミンB6(1日10〜25mg)が吐き気の軽減に効果があるとの報告あり

こんなときは受診を:妊娠悪阻の危険サイン

以下に当てはまる場合は妊娠悪阻(hyperemesis gravidarum)の可能性があり、点滴や入院治療が必要です。

  • 1日に何度も嘔吐し、水分がほとんど摂れない
  • 体重が5%以上減少した(例:50kgの方なら2.5kg以上)
  • 尿の量が極端に減った・尿の色が濃い
  • 立ちくらみ・めまいが頻繁に起こる
  • ケトン体陽性(尿検査で確認)

つわりと赤ちゃんへの影響

通常のつわりであれば、赤ちゃんの発育に影響はありません。むしろ、つわりがある妊婦さんは流産率が低いという研究報告もあります(Hinkle SN et al., JAMA Intern Med, 2016)。

ただし妊娠悪阻で長期間十分な栄養が摂れない場合は、ビタミンB1欠乏によるウェルニッケ脳症のリスクがあるため、早めの受診が重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. つわりがないと異常ですか?

つわりがない方は妊婦全体の約20〜30%いらっしゃいます。つわりの有無と赤ちゃんの元気さは直接関係しませんので心配ありません。ただし、つわりがあったのに突然なくなった場合は、念のため次の健診で相談してください。

Q. つわりで仕事を休んでいいですか?

男女雇用機会均等法により、医師の指導に基づく「母性健康管理指導事項連絡カード」を職場に提出すれば、勤務時間の短縮や休憩回数の増加、休業などの措置を受けられます。

Q. つわりに効く薬はありますか?

医師の処方により、ビタミンB6製剤制吐薬(メトクロプラミド等)を使用することがあります。市販の吐き気止めは自己判断で使用しないでください。妊娠初期の食べ物についても参考にしてください。

免責事項

この記事は医療情報の提供を目的としたものであり、診断や治療の代わりとなるものではありません。つわりの症状が重い場合は、必ず産婦人科を受診してください。

参考文献・出典

  • 日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン―産科編 2023」
  • ACOG Practice Bulletin No. 189 "Nausea and Vomiting of Pregnancy" 2018
  • Hinkle SN et al. "Association of Nausea and Vomiting During Pregnancy With Pregnancy Loss." JAMA Intern Med. 2016;176(11):1621-1627
  • 厚生労働省「母性健康管理指導事項連絡カード」

最終更新日:2026年4月10日|医師監修

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この記事を書いた人

EggLink編集部

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公開:2026/4/10更新:2026/4/12