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産後の甲状腺の不調とは?症状・検査と授乳中の治療の相談

2026/4/19

更新:2026/10/26

産後の動悸、疲れやすさ、気分の落ち込みには、睡眠不足以外の原因が隠れていることもあります。その一つが甲状腺の不調です。ただし、症状だけで甲状腺の病気とも、産後うつとも決められません。つらさが続く、生活や育児に支障があるときは、出産した施設や内科などへ相談してください。

産後甲状腺炎は、全員が同じ経過をたどりません

産後甲状腺炎は、出産後1年以内に現れる自己免疫性の甲状腺の機能異常です。炎症によって蓄えられていた甲状腺ホルモンが血液に漏れ出す時期と、その後にホルモンが不足する時期があります。両方の時期がある人、一方だけがみられる人がおり、出産からの月数だけでは診断できません。

状態みられることがある症状確認する点
ホルモンが過剰な時期動悸、暑がり、手の震え、眠りにくさ、体重減少産後甲状腺炎とバセドウ病などを区別する
ホルモンが不足する時期疲れやすさ、寒がり、便秘、皮膚の乾燥、気分の落ち込み血液検査と症状から、補充治療の必要性を判断する

これらは甲状腺以外の状態でも起こります。症状が軽い人や、自覚しにくい人もいます。甲状腺の病気・産後甲状腺炎の既往、甲状腺自己抗体、ほかの自己免疫疾患や家族歴があれば、診察時に伝える情報になります。米国甲状腺学会:産後甲状腺炎

血液検査は、症状と経過を合わせて読みます

診察では、症状が始まった時期、妊娠前や妊娠中の甲状腺の状態、服薬、授乳、次の妊娠の希望などを確認します。TSHや遊離T4(FT4)などを調べ、必要に応じて抗体検査や追加の検査を検討します。異常の程度や経過に応じた再検査が必要になる場合もあります。

バセドウ病は甲状腺がホルモンを作りすぎる病気で、産後甲状腺炎とは治療が異なります。発症時期や症状だけで断定せず、TRAbなどの抗体や検査結果を合わせて判断します。放射性物質を用いる検査が検討される場合は、授乳への影響を事前に確認する必要があります。

気分の落ち込みへの支援も、並行して相談できます

甲状腺の不調と産後うつには、疲労や落ち込みなど重なる症状があります。しかし「産後うつの本当の原因は甲状腺」「甲状腺が正常なら心の支援は不要」とは言えません。甲状腺検査は診察に応じて検討し、気分や睡眠、生活の困りごとも一緒に伝えてください。米国甲状腺学会2026年ガイドライン:産後の甲状腺機能異常

授乳や次の妊娠を含め、治療を個別に決めます

治療はホルモンの状態と症状によって異なります。産後甲状腺炎のホルモンが漏れ出す時期には、作る量を抑える抗甲状腺薬は通常使いません。必要に応じて動悸などを和らげる治療を検討します。

不足する時期には甲状腺ホルモンを補う治療が必要になる場合がありますが、全員に同じ数値・期間で処方されるわけではありません。

授乳中でも選択できる治療があります。薬の種類・量や乳児の状態を確認するため、授乳中であることを伝え、自己判断で薬を中断したり、授乳を諦めたりせず相談してください。次の妊娠を希望する時期も治療判断に関わります。NIDDK:妊娠・産後の甲状腺の病気と授乳

よくなった後の確認も、受診時に決めておきます

機能が回復する人がいる一方、低下が続いたり、後に低下したりする場合もあります。症状が落ち着いても自己判断で通院や薬を終えず、次の採血時期、減薬を検討する条件、次回妊娠前の確認を治療先と相談します。

2026年の米国甲状腺学会ガイドラインでは、既往のある人は1年時点や低下症状が出た際の甲状腺機能検査を勧めています。

受診時は「出産日」「症状の開始時期と変化」「薬やサプリ」「授乳と妊娠の希望」「過去の検査結果」をメモしておくと役立ちます。体調や気分のつらさを、産後だから仕方ないと我慢する必要はありません。

出典と確認日

2026年10月26日に米国甲状腺学会の患者向け情報・2026年ガイドラインの産後の該当節、NIDDKの該当節を確認しました。海外資料の頻度・投薬条件を、日本の全員に当てはめるものではありません。医師による本記事の個別監修はありません。

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EggLink編集部

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公開:2026/4/19更新:2026/10/26